POWER QUEST SIXTH DIMENSION

POWER QUEST(パワー クエスト)
SIXTH DIMENSION / 2017年 / 73点

イギリス出身のパワーメタルバンド、6枚目のアルバムです。

爆走バンドDRAGONFORCEがまだDRAGONHEARTと名乗っていた頃にキーボードを担当していたスティーブ・ウィリアムズ(デビュー前に脱退)によって結成されたバンドです。
風の如く疾走するデビュー作「WINGS OF FOREVER」はDRAGONFORCEよりも早くデビューした事もあって大いに話題になったものの、その後はイマイチ注目を浴びず、2011年の5枚目「BLOOD ALLIANCE」を持って解散。が、2016年に復活し、こうして6枚目を作ってくれました。

さて、そんな紆余曲折を経た本作ですが、方向性に大きな変化は無く、キーボードの爽やかなメロディを全面に押し出した心地良いパワーメタルです。メロディアスハード的な爽快さがあるのが特徴で、ボーカルもシッカリ歌えているし、楽器陣もキーボードを始め、特にダメな部分はありません。

ただ、全体を通して聴くと、とにかく「無難で地味」という感想しか出てきません。スピード感があるわけでもなく、強烈なフックやメロディがあるわけでもないと、何もかもが見事に地味なんです。特にメロディの地味さはかなり致命的で、気が付いたら通り過ぎてたという曲がいくつもありました。
昔はもっと攻撃的な曲があったと思うんだけど、6年経った事で丸くなっちゃったんですかね……。

お気に入りは「Lords Of Tomorrow」。1発目を飾るスピードナンバー。こういうのがもっとほしかった……。

個人的にはいっその事メロハーバンドになっちゃった方が良い気がしますね。今のままでは何もかもが中途半端すぎると思います。