BABYMETAL METAL RESISTANCE

BABYMETAL(ベビーメタル)
METAL RESISTANCE / 2016年 / 83点

日本出身のメタルダンスユニット、2枚目のアルバムです。

日本のみならず海外でも高い評価を受けているアイドルとメタルを合体させたユニットです。おそらく、今世界で最も有名な「日本のメタルグループ」だと思います。
頑固なメタルファンからすれば邪道中の邪道なのかもしれませんが、私はこういう「変わり種」も全然アリです。全部が全部こうだと困るけど、少しはいた方が市場的にも盛り上がって良いんじゃないかと思います。

さて、満を持しての2枚目ですが、特に大きな変化はありません。ガチのメタルサウンドに芯のある女性ボーカル、そして可愛らしい「合いの手」が入るというスタイルです。

前作に比べてバラエティが豊かになっており、「Road of Resistance」や「シンコペーション」のようなシリアスなパワーメタルから、お遊び感覚の強い「あわだまフィーバー」「META!メタ太郎」、DREAM THEATERばりのプログレッシブな演奏が楽しめる「Tales of The Destinies」の他、SU-METALのソロ曲「Amore -蒼星-」「NO RAIN,NO RAINBOW」、YUIMETAL&MOAMETALのソロ曲「GJ!」「Sis.Anger」など、非常に個性的な楽曲が揃っています。

特にメインボーカルではないYUIMETAL&MOAMETALのソロ曲は面白かったですね。2人の歌い方も相まって、メタルというよりかはアイドルソングですけど。「Sis.Anger」での「馬鹿野郎~!」って言い方が可愛いです(笑)。

個々の好き嫌いにより、全曲キラーというのは難しいとは思いますが、このユニットを理解している人なら1~2曲は必ず引っかかる曲があると思います。個人的にはもうちょっとシリアスなナンバーが欲しい所ですが、これはこれで非常にこのユニットらしい作品とも思えるので、複雑な気持ちです。

お気に入りは「Tales of The Destinies」。歌ではなく演奏の方に耳が行ってしまった1曲。メロディアスでありながら変拍子を連発するスリリングな展開が格好良いと思いました。

確実に一皮剥けた感のある作品です。さて、次はどんな作品になるのか、楽しみです。