ORIGINS

DARK MOOR(ダーク ムーア)
ORIGINS / 2018年 / 80点

スペイン出身のパワーメタルバンド、11枚目のアルバムです。

かつて「THE HALL OF THE OLDEN DREAMS」(2nd)と「THE GATES OF OBLIVION」(3rd)というネオクラシカルなクサメロ満載のアルバムで、日本のメタラーに鮮烈な印象を残したバンドです。ボーカルのエリサ・C・マルティンが脱退した後は迷走してしまうものの「TAROT」(6th)と「AUTUMNAL」(7th)で見事復活。しかしその後はサウンドが妙にマイルドになり、微妙な立ち位置のまま今に至っています。
私も2~3枚目の頃は大好きで、一生ついていこうと思ったものですが、その後の紆余曲折についていけなくなり、すっかり忘れていました。が、利用しているサブスクに名前があったのでこうして聴いてみる事にしました。

音楽性はここ最近の作品と変わらず、ドラマチックでメロディアスなパワーメタルです。相変わらず攻撃性・疾走感こそまるで無いものの、そこは腐っても鯛ならぬDARK MOOR、凡庸のバンドには作れないドラマチックなメロディがタップリと詰まっており、歌メロも含めてメロディだけを見れば素晴らしいと思います。また、本作は全体的にフォーキーなメロディが多いのも特徴的です。
エリサの後を継いだアルフレッド・ロメオの伸びやかなボーカルもこうして改めて聴いてみると素晴らしいと思います。

ただやっぱりこのマイルドなサウンドはどうにかならないものか……。スピード感もそうですが、それ以上にスリリングさの欠片も無い穏やかなギターリフや「ポフポフ」と形容できそうなほど弱々しいドラムが非常に歯痒い。「In the Middle of the Night」の出だしなんてZZ TOPの「Sharp Dressed Man」かと思ったもん(汗)。いや、ZZ TOPが格好悪いと言いたいわけではなく、DARK MOORは「ヘヴィメタルバンド」なんだろ? と言いたいわけです。ブルースロックバンドではないわけです。
とにかく、サウンドをハードにするだけで印象はかなり変わると感じました。

お気に入りは「The Spectres Dance」。DARK MMOR流フォークメタルナンバー。こういうのも良いね!

ちなみに、私の利用しているサブスクではデビュー20周年記念のライブ曲が7曲追加されているんですが、どれも最近の曲ばかりです。やっぱりもう2~3枚目の頃に戻る気は無いんでしょうかね……。