THE AWAKENING

KAMELOT(キャメロット)
THE AWAKENING / 2023年 / 88点

アメリカ出身のシンフォニックパワーメタルバンド、13枚目のアルバムです。

アメリカ出身とは思えないほどドラマチックなシンフォニックメタルサウンドを聴かせるバンドです。

音楽性はこれまでと大きく変わらず、疾走曲こそ無いものの、細部まで徹底的に作りこまれたドラマチック極まりないシンフォニックパワーメタルです。トミー・カレヴィックによる艶やかなボーカル、粗の無いプロフェッショナルな演奏を聴かせるトーマス・ヤングブラッド他各楽器陣、A級を超えるS級サウンドと、既にベテランの域に達しつつあるバンドの底力を感じます。

特筆すべき点としては「曲がキャッチーである事」が挙げられます。
最近のKAMELOTの作る作品はもはや芸術の域にまで達している代わりに、「単純にノレるキャッチーさ」に欠ける傾向がありました。しかし本作は一聴して「これは良いね」と言える曲が多いんです。
イントロに続く本作一キャッチーな「The Great Divide」、伸びやかなサビが心地良い「Eventide」、そしてフォーキーなバラード「Midsummer's Eve」から続く3曲「Bloodmoon」「NightSky」「The Looking Glass」、ボーナストラック「Call Of The Void」と、どれも分かりやすくすぐに気に入りました。
ここまで曲が充実していたのは久しぶりかもしれません。

欠点らしき欠点は無いですが、既に書いた通り、今のKAMELOTの作る作品は既に芸術レベルにまで達しているので、「ロックバンドのノリ」みたいな「気軽さ」がありません。そういうのを求める人には正直とっつきにくいと思います。ただ、これはもう個人の好き嫌いの話なので、客観的に見れば問題は何も無いと思います。

お気に入りは「Eventide」。美しいサビにうっとりできます。

もはや先を行くバンドも後を追うバンドもいないレベルにまで到達していると思います。今後彼らはどこに行くんでしょうか?