NEMOPHILA（ネモフィラ）

EVOLVE　/　2024年　/　84点

日本出身のガールズメタルバンド、3枚目のアルバムです。なお、本作発売直後にギターのSAKIが脱退しています。

前作「SEIZE THE FATE」はヘヴィなモノからポップなモノまでバラエティ豊かな曲が並んだカラフルな作品でした。本作はそういったバラエティさこそ狭くなっていますが、彼女らが最も得意とするであろう「ABメロはデスボイスを使って獰猛に突き進み、サビではキャッチーなメロディで聴かせる」というタイプの曲が多く並んでいます。疾走感も適度にあり、何よりどの曲のサビも印象的なメロディがあり、非常に聴き易かったです。

特に本作中最速を誇る「OSKR」、異国的な空気感のある「AMA-TE-RAS」、広がりを感じる壮大なバラード「ODYSSEY」、デジタルリズムを大胆に使った「Night Flight (EVOLVE Ver.)」辺りが気に入りました。

大きなポイントとしてはmayuのボーカリストとしての多彩さが挙げられると思います。元々実力はありましたが、デスボイスとノーマルボイスの対比が更にレベルアップしており、それがそのまま曲の良さにも繋がっていると強く感じました。もちろん、他のメンバーの演奏力も非常に高いんですが（汗）。

欠点らしき欠点はありませんが、要望を言わせてもらうと前作の「ZEN」のような徹底的にヘヴィに寄った曲があってほしかったなと思いました。自分としてはやっぱりゴリゴリ方面の方が魅力的に感じるんですよね。

お気に入りは「OSKR」。ヘヴィなのにキャッチー、NEMOPHILAらしさ100％の曲だと思います。

今までのアルバムの中では最も満足度の高い作品でした。1人減ってしまいましたが、武道館ライブも成功させたようですし、この調子で突き進んでほしいです。