ANVIL18

ANVIL(アンヴィル)
LEGAL AT LAST / 2020年 / 77点

カナダ出身のパワーメタルバンド、18枚目のアルバムです。

1978年に結成されたベテランバンドです。ただ、私自身は2009年に公開された映画「アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち」を観るまで、その存在すら知らなかったんですが……。
その頃に興味を持って何枚か聴いたんですが、その後あまり聴かなくなり、今回久しぶりに聴いてみました。

音楽性は一般的には「スピードメタル」と言われており、これはまだパワーメタルやスラッシュメタルという言葉が無かった時代に、ザクザクとしたリフにスピーディーなテンポの曲をやっており、これがスピードメタルと形容された事から、今でもそう呼ばれてるかららしいです。今使われているジャンルで言えばスラッシュ寄りのパワーメタルと言った所でしょう。

素直に凄いと感じたのは、若々しいエナジーに満ちている事。スティーブ・クドロー(Vo/Gt)もロブ・ライナー(Dr)も既に65歳を過ぎているというのに、それをまったく感じさせないパワフルな演奏を披露しています。楽曲も「スピードメタル」なだけあり、疾走感のある曲が半分近くを占めており、音だけを聴けば、絶対にこれを65歳過ぎのおじいちゃんがやってるとは思わないでしょうね。

と、(年のわりには)総じて出来は悪くないものの、一撃必殺のキラーチューンが無く、ちょっと盛り上がりに欠けるかなと思いました。また、スロウな曲は総じて微妙な曲が多く、もう少しリフやリズムなどを工夫してテンポが遅くても飽きないようにしてほしかったです。

お気に入りは「Legal At Last」。アルバム名にもなっているトップバッターを飾る1曲。サビがなかなかにメロウで好きです。

久しぶりに聴きましたが、まだまだ元気そうで何よりです(笑)。これからも末永く頑張ってもらいたいです。