BELLFAST3

BELLFAST(ベルファスト)
THE WARRIOR CELT / 2024年 / 84点

日本出身のフォークメタルバンド、3枚目のアルバムです。

個人作成ではおそらく日本一の情報量を誇るメタルレビューサイト「iMetal」(https://imetaljp.com/)の管理人Koh氏がボーカルを務めるフォークメタルバンドです。
私自身もメタルを聴き始めた頃から今に至るまで非常に参考にしているサイトであり、あれだけメタル通な管理人さんが自らやっているバンドとは果たしてどんな音楽なんだろうと楽しみにしているバンドだったりします。

音楽性はヴァイオリンやフルートを大々的に使った情緒溢れるフォークメタルです。デスボイスは一切ありません。
デビュー作「INSULA SACRA」の頃はまだまだ荒々しさの残るサウンドでしたが、本作はかなり洗練された印象を受けました。Koh氏のボーカルはよりブルース・ディッキンソンに近づいてるし、全ての楽器の素人臭さが抜けていると思いました。

特筆すべきはメロディの質です。「これを日本人が考えてるのか?」と思うほど、完全にヨーロッパのケルトミュージックです。いやはや、こんな音色が思いつくなんて凄いですわ。また、ヴァイオリンやフルートの儚い音色が非常に効果的に使われている点も見逃せません。この音色がよりケルトらしさを演出しており、非常に味わい深いです。
総じてヘヴィさは薄れてしまった分、より聴き易く、メロディアスになっていると感じました。

欠点としては、やはりそのヘヴィさが若干薄れてしまった事かな。もうちょっとザクザク感はあっても良かったと思いますね。あとはもうちょっと疾走感が欲しかったかな。

お気に入りは「Last Ember Fades」。ミドルテンポのナンバーですが、非常に抒情的で良いです。

日本人でもここまでケルトな音楽が作れるのか~と感心した一枚でした。