
BROTHERS OF METAL(ブラザーズ オブ メタル)
EMBLAS SAGA / 2020年 / 85点
スウェーデン出身のパワーメタルバンド、2枚目のアルバムです。
ボーカル3人(内、女性1人)、ギター3人、そしてベースとドラムが1人ずつという合計8人の大所帯バンドです。「メタルの兄弟」というMANOWARのフォロワーを思わせるバンド名(同名曲がある)、中世ヴァイキング風の(コスプレ)衣装など、第一印象はキワモノバンド的な香りがしますが、果たしてどうなのでしょうか?
音楽性はエピカルな雰囲気全開のパワーメタルです。「フォークメタル」と言うほど民族楽器が取り入れられているわけではなく、あくまで「パワーメタル」の括りに入ると思います。似たバンドで言えばFEUERSCHWANZに近いですかね。MANOWARのフォロワーではなかったようです(笑)。
予想に反してコミカルな雰囲気はまったく無く、質実剛健なエピカルメタルがぎっしり詰まっています。それでいながら決して雰囲気だけでは終わらないポピュラリティもシッカリあり、メロディもキャッチーで非常に聴き易いです。特に女性ボーカル、イルヴァ・エリクソンの美声がむさ苦しさに適度な清涼感を運んでおり、他のパワーメタルバンドとは違うなと感じました。
総じて、パワーメタル好きならば多くの人が気に入るんじゃないかと思います。
欠点は、良い曲が前半に集中して、後半ちょっと覇気の無い曲が多いなと感じた事。後半にもドガンと来る曲が欲しかったです(#8~#11あたり)。それと、正直「ギター3本も必要か?」とは思ったかも(汗)。まあ、IRON MAIDENも3人だしいいか。
お気に入りは「Kaunaz Dagaz」。本作で最も哀愁を感じる1曲。これは良い曲ですね。
名前でちょっと嫌厭してたんですが、予想と違ってかなり楽しめました。これからも聴こうと思います。
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